【老人保健施設の理学療法士】リハビリ以外の業務に振り回され、心身ともにへとへと。上層部の理解が得られず嫌気がさし、30代半ばで転職した話。

【老人保健施設の理学療法士】リハビリ以外の業務に振り回され、心身ともにへとへと。上層部の理解が得られず嫌気がさし、30代半ばで転職した話。

【性別】女性
【年齢】(仕事が大変だった当時)
30歳

【当時の職業】
老人保健施設の理学療法士

【当時の住まい】
施設が借り上げていた寮に一人暮らし

【その仕事はまだ続けてる?もう辞めた?】
転職して、同じ業種の別の職場で働いている





【就職のきっかけと経緯】
実家に近く、寮(借り上げ社宅)があった。
学生時代、地元の学校に進学しなかったこともあり、就職は地元でしたいと思っていた。
高齢者にかかわる仕事がしたかったので高齢者施設を探していた。

【環境と仕事内容】
老人保健施設での入所者やデイケア利用者のリハビリ。
外部に出ての運動指導など。
リハビリ科の常勤は5人。
課長代理をしていた。
介護度が高く、自宅に戻れない利用者が多い施設だった。
日勤のみ。
月〜土勤務(土は半日)。
カレンダー通りの休み。
給与は定期昇給がなく、役職手当がつく形。
寮は私が就職したときはあったが、今はない。

【大変だった時期】
大卒で就職し、7年後に役職がついた。
その時から通常業務に加え、上司の仕事の補助・後輩の指導・多職種との連絡、関係調整などの業務が増えた。




【大変だったこと】
リハビリ科の中の人間関係は悪くなかったが、多職種にパソコン作業を押し付けられることが多く、不満があった。
リハビリをして身体機能が向上しても、自宅に帰る方が少なく虚無感があった。
土曜日が半日あるので休んだ気がしなかった。
代休を1日単位で取りにくく、半日のみで疲れが取れなかった。
多職種との連絡・関係調整で板挟みになることが多く、精神的に疲弊した。
サービス残業が1〜1.5時間毎日あり、プライベートの時間が取れなかった。
定期昇給がないため、年数を経るごとにやることばかり増え、不公平感が増した。
同年代の職員が少なく、上司が退職した後に、自分が一人で様々な業務をさせられそうな雰囲気を感じ、嫌気がさした。
上層部のICT化に対する理解がなく、非効率的な作業が嫌だった。

【大変だった期間】
役職になってからの5年程度。
今は有給消化中。




【当時の心境】
役職になってから漫然と不安があった。
徐々に仕事量が増え、給与が上がらず、上司の退職が迫り、不満と不安が溜まっていった。
上司が定年退職する前には、自分の仕事を整理して退職すると決めていた。
後輩が成長して、できることが増えることがうれしかった。
利用者様のリハビリや、外部の運動指導は楽しかった。

【職場が大変だった原因】
特に介護職がパソコン作業を受け持ってくれないため、その業務が回ってきていた。
出来ない人はしょうがない、できる人が代わりにやればいいという会社の体質があった。
その割に給料は変わらなかった。
最後の2年くらいは人が少なくなってのも要因と思われる。
同年代の職員と関係を築けていなかった自分にも落ち度はあると思う。




【仕事で良かったこと】
市の事業に協力して、地域の運動教室の仕組みづくりに関与できたこと。
ICTに非協力的な施設の中で、システムを導入することができたこと。
学生の実習指導を行い、感謝の言葉をもらった時。
その学生が施設に就職してくれた時。




【特にひどかった最悪の出来事】
コロナのため利用者と家族の面会が禁止になった。
オンライン面会をやってみようという話になり、タブレットの選定や1か月にかかる料金などを調べて、上層部に報告した。
こんなの高くてできない!と拒否されたが、その他の業務のことも考え、wi-fiの導入も含めもう一度提案した。
見積までいったが、やはり拒否。
面会の必要はないと言われた。
現場のスタッフからも、「タブレットを使ったオンライン面会なんてできない、これ以上業務を増やす気か!」と言われた。
そのうちにご家族から「オンライン面会はできないのか!」とクレームが上がった。
併設の病院では、タブレットを使ったオンライン面会が開始になったが、老健では変わらずオンライン面会は行われなかった。
誰も利用者や家族のことを考えていないことに辟易した。




【相談した人・助けてくれた人】
直属の上司は問題を共有していたため、愚痴をいった。
上司は最大限動いてくれたため、それはありがたかった。
夫や家族には愚痴を聞いてもらった。
特に夫は「しんどいようなら転職したら?」と理解を示してくれたため、
転職に対して気持ちが傾いた。

【改善のための行動】
リハビリ科のスタッフは協力的だった。
介護の一般スタッフのパソコンに対するアレルギーが強かったため、操作の勉強会等行った。
一部の介護スタッフのパソコンアレルギーは治らず、リハビリ科に押し付ける傾向は変わらなかった。




【現在の状況と心境の変化】
3年くらいその状態が続き、大変さは変わらなかった。
そのころ結婚し、住む場所が変わり通勤時間が長くなったことで、転職に一気に気持ちが傾き、1年以上の準備期間を設けて転職活動をした。
リハビリという仕事に不満はないので、リハビリ業務で仕事を探し、転職した。
結婚がきっかけにはなったが、結婚をしていなくても転職していたと思う。

【学んだこと】
正しいことを主張しても、受け入れられるわけではない。
行動をするためには、いろいろなところへの根回しが必要。
全員が納得する方法はない。



【当時の自分へのアドバイス】
しっかりと根回しをすること。
間違っていないことでも、あまり声高に言わないこと。
仕事を持ちすぎないこと。
自分ができることでも人に押し付ける人がいるから、すぐに受けないこと。
真面目にコツコツ頑張っているのは、できそうでできないことだから、そこは偉いと言ってあげたいと思う。
毎日出勤して偉い!でもたまに休まないと体壊すよと言ってあげたい。